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新春将棋大会=ビジネス教室?!【冬休みイベント第2弾】

2017年 2月 8日

年明け最初のイベントは、新春将棋大会です。

子どもたちは豪華優勝商品を目指して、どうぶつ将棋の部(1年生のみ)と将棋の部(年長〜6年生)で競い合いました。

子どもたちに喜んでもらえてよかったです。

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ということは、新春将棋大会の表面的な狙いにすぎません。

体験学習を標榜しているネイチャリングルームが開催するにはそれ以上の目的があります。

 

将棋は手順を踏んで考える力を養うのに優れています。

手順を踏んで考える力とは、「一つ課題をクリアしたら、次の課題をクリアすることで、ゴールに徐々に近づいていく。」そんな力です。

また、将棋は、状況の変化(相手の出方)を見ながら、最善の行動を選択(自分の手を指す)するということの繰り返しです。

時として、一つのコマも動かしたくない(またはどうしていいかわからない)という状況も起こりますが、

相手の番が終わったら、自分の手を打たなければならないというのが将棋のルール。

トランプではパスが許されるものもありますが、将棋にパスはありません。

将棋は実は「行動」が強制されているゲームなのです。

「動きながら考える。」どこかのビジネス書かサッカーの専門書に出てきそうなくだりですが、将棋も動きながら考えなければなりません。

ビジネスよりな見方をすれば、将棋はPDCAサイクルをひたすら回しているゲームといえるでしょう。

 

Plan(計画:先の手を読む)→Do(実行:手を打つ)→Check(評価:相手が打つ)→Action(改善:想定外の手で改善の余地を気付かされる)

→ Plan(再計画:反省を踏まえて改めて先の手を読む)

 

将来に向けて、遊びながら、頭の使い方をトレーニングする。これがネイチャリングルームの将棋大会の真の目的です。

 

ちなみに優勝者は、プログラミング教室に通う小学3年生の男の子でした。

ネイチャリングルームには考える力を育てるため、町田、鶴川、柿生、新百合ケ丘、百合ヶ丘、読売ランド前と小田急沿線から多くの子どもたちが通ってきています。

あなたのお子さんも精鋭たちの仲間に入りませんか。

 

 

 


アスレチック・リターン【冬休みのイベント第1弾】

2016年 12月 26日

夏に遠足したアスレチック。遊具が50もあり、1日では回りきれませんでした。

冬が近づくある日、教室の男子が「アスレチックに行きたい。まだやり残したのがある。」とのこと。

年を越す前に全てを達成しようと、12月26日。クリスマスを過ぎ寒いなかではありますが、アスレチックに再び行きました。

 

約半年の間に随分成長しました。怖くて、足がすくんでいた子も、先陣を切って進む。

何か恐怖を克服して、1回りも2回りも精神的に成長したような気がします。

また、体が大きくなった子たちは、以前上がれなかった高さの遊具にも軽々と登っていく。

子どもの成長は早いとつくづく感じました。

 

子どもが健やかに成長できるように環境を整えるのが大人の役目。

寒いなどと大人の都合は言ってられません。冬休みの初日は、アスレチックへの遠足となりました。

 

 


岡本太郎美術館見学(秋の遠足)

2016年 11月 11日

百合丘小学校の開校記念日を利用して、美術館見学に行きました。

アート・造作の時間で、自分を表現することにやや恥じらいを感じる子も出はじめたため、芸術は上手い下手ではないということを伝えることが目的でした。

子どもたちは、それぞれ良いところ、それぞれの興味関心がありますが、最近、人と比べることに慣れてしまっている(?)子たちは、自分が人と比べようがないほどに違うところがあると戸惑いを感じ、それを恥じ表現をしなくなっているのではないか。

早くも相対評価の弊害で、「自分は素晴らしい」という絶対評価による自信がなくなってきているのではないか。

そんな心配から、岡本太郎美術館に行きました。

岡本太郎は著書「今日の芸術」において、

「今日の芸術は、

うまくあってはいけない。

きれいであってはならない。

ここちよくあってはならない。」

と宣言しています。

その根拠として、すぐれた芸術には飛躍的な創造があり、既成の教養や知識では理解し判断できないからということを述べています。

そしてこの節の最後を、

「うまいから、きれいだから、ここちよいから、−

という今日までの絵画の絶対条件が全くない作品で、しかも見るものを激しく惹きつけ圧倒されるとしたら、これこそ芸術の本当の凄みであり、おそろしさではないでしょうか。

芸術の力とは、このように無条件なものだということです。これからの芸術は、自覚的にそうでなければならないのです。」

と締めくくっています。

岡本太郎は1954年、今から60年以上前に芸術についてこのようなことを述べていますが、これは現在の人材育成に必要なことそのものではないでしょうか。

決まったことに正しい答えを速く出せるという人材よりも、「自分で考え、行動する人材」が求められている。

自己表現をすることは絵に限った話ではありません。

自分で考えて出した結論が他人と違うものであっても、自信を持って主張できること、これこそがこれからの益々もとめられる自己表現なのではないかと思います。

 

ネイチャリングルームの名前の由来である「Nature」という単語は、「自然」という意味の他に「あるがまま」という意味があります。

「あるがまま」成長し、良いところを伸ばす。そんな思いが込められています。

様々な体験を通じて、自分なりの考えを持って、成長してくれたらと思います。

 

子どもたちは、岡本太郎の作品を見て、「怖い」「わからない」と率直な感想を述べていました。

小学生ですから、もっと奥深いことも感じているのだと思いますが、語彙の問題で表現できないのだと思います。

遠足から帰ってきてからすぐに、言葉ではなく絵で、自己表現をしてくれた子がいました。職員一同は報われた気持ちです。